第3回硬筆毛筆硬筆書写技能検定試験
第3回 受験希望者はご連絡ください
普段の学生部教室の時間帯で、受験対策を行います。
~書写検定を受けての感想より~
令和4年度 第1回毛筆3級・硬筆3級同時合格
「大切な将来のために」
Sさん (市内高校1年生)
私が最初に書写技能検定を受けたのは、小学6年生の時でした。硬筆4級を受けました。受ける直前や受験最中はとても緊張したけれど、受かったと分かったときのうれしさは忘れられません。また、自分で考えて答えを書くことが勉強(学校で習う国語、数学など)とは、少し違う感覚で楽しいと感じました。
今回、私が硬筆毛筆3級を受けた理由は3つあります。
1つは、前に受けた経験や今までの練習の成果を発揮したかったからです。
2つめに学校の内申書に書くことができ、自分の将来に大きく影響するからです。自分の好きな琴で、自分を将来を手助けできるのは、素敵なことだと思います。
3つめに書道が楽しいからです。これもまた、学校のテストとは違い、書道は私が一番熱中できるので、検定を緊張もありつつ楽しんで受けることができました。
私は将来、何の職業に就くか決めてはいないけれど、大切な将来のためにも今自分が楽しくできている書道を続けて行ければ良いかなと思ったし、次は準2級に挑戦したいなと思っています。
これからも頑張ります。
平成30年より、当センターにおいて硬筆毛筆書写技能検定団体受験を開始いたしました。
コロナ下の状況を踏まえ一時控えておりましたが、今年度より再開いたします。履歴書に記載できる公的な資格を得ることができること意外にも、受験することで大きなメリットがあると考えております。
各級は、学年に応じた試験内容で、知識技能共むずかしくはないのですが、日頃の練習や学校での漢字学習、ノートの取り方を丁寧に行っていないとやや苦労するかもしれません。しかし、それも含めて受験することは本人にとって大変良い学習の場、成長の場となります。
たくさんのメリットがありますが、次のような点が実力向上につながると考えております。
1 「手本」なしで書く力が育つ
試験では、「手本」が毛筆硬筆共にありません。基本的な整った文字を書くための知識、技能を確認するよい機会となります。始筆、終筆、はね、はらいは、毎月の競書課題にも必ず大切な要素として出てきますが、苦手なところをできるまでチャレンジしていたかどうかも問われます。「できていたつもりでも、手本がないと迷ってしまった」ということも出てくるでしょう。しかし、それがとてもよい学びの機会となります。
2 速書きで自分の癖がわかる
中学生以上のレベルの級は、速書が出題されます。速く書くと自分の癖が出ます。速くて綺麗な字を書くには、学校でも職場でも、整った字のポイントを押さえて速く書く習慣を身につけなければなりません。ゆっくり書く時には出てこない癖が、速書きだとどうしても出てしまいます。その癖を先生から見つけてもらうことがとても役に立ちます。
また、日頃筆圧が強すぎると、途中で手がくたくたになり、最後までいかないで終了となります。力を抜いて、柔らかい正しい持ち方ですらすら書く必要があることを再認識するよい機会になることでしょう。
3 中心線をより意識するようになる
それぞれの級における課題の枠の大きさが違います。その大きさを見て、中心、余白、字間を考えて文字の大きさを決めなければなりません。枠の中心を常に意識して、普段の半紙や硬筆用紙に挑戦することが大切です。当センターで取り組んでいる小作品にも中心線はありません。小作品に取り組むねらいはここにもあります。実生活の中において書く場合もはじめから中心線などはありません。自分で中心を捉える力が求められます。ある5年生の子が、
「先生、今度から中心線なしの清書用紙にチャレンジしてみたい。」
と言ってきました。とても嬉しい瞬間でした。自ら少し高いレベルの課題にチャレンジする意欲、私たちが目標とする姿です。
早速、中心線なしの清書用紙も準備します。
4 知識面を再確認できる
筆順、部首名、漢字の読み書きも問われます。日頃の学校での漢字学習に、どれだけ丁寧に取り組んでいるか自分をふりかえる機会になります。案外、簡単なひらがな、カタカナの筆順を間違えて覚えていることが多いようです(「も」「や」「よ」「ヲ」など)。筆順では、「上」「田」「飛」等。
この学習は、受験にもつながるのでとても良い機会ではないでしょうか。
5 行書の確認になる
3級になると中学レベルですが、行書が出てきます。基本的な行書のルールを確認することができます。
6 向上心にこそ価値がある
受験に向け取り組んだ練習の過程が何より大切。これからのすばらしい財産となりますし、格段に書写の技能、態度が向上すること間違いありません。